化粧品美白成分の効果と働き
日本の人気化粧品には美白を謳ったものがたくさんありますが、考え方によって種類もさまざまです。
美白効果を期待できる化粧品
紫外線防止目的なら日焼け止めですし、紫外線を浴びてもシミができないようにするならメラニン生成を抑制する効果のある化粧品を使うことになります。
メラニン生成のしくみは
皮膚が紫外線を浴びる⇒
基底膜のメラノサイトが刺激される⇒
防御機能が働きメラノサイト活性化⇒
メラニン色素生成⇒
表皮にたまってシミになる
という流れです(基底膜は乾燥やストレス、炎症でも刺激されます)。
この過程でメラノサイトにメラニン生成を支持する情報伝達物質(エンドセリンなど)と、指示を受けメラニン生成する酵素(チロシナーゼ)が大きな影響を及ぼすのですが、今人気の美白化粧品はこの2つが働く段階を阻害するようになっています。
以下、人気美白成分について紹介していきます。
人気の美白成分
ビタミンC誘導体の美白作用
美白(ホワイトニング)といったらビタミンCというくらい人気も知名度もある成分です。
人工的に手を加えた誘導体という状態にすることで皮膚に安定して浸透させることができます。
ビタミンC誘導体はチロシナーゼの作用を抑制してメラニン生成を減らす効果があります。
油溶性甘草エキスの美白作用
甘草はマメ科の植物で、4千年以上も昔から薬用植物として使われてきました。
古代エジプトで使用されていた記録もあります。
この根っこには甘味があり、甘味成分であるグリチルリチン酸には炎症を抑える効果があります。
油溶性甘草エキスP-T(40)(甘草フラボノイド)のチロシナーゼ活性を抑制する効果は、ビタミンC(アスコルビン酸)の270倍、コウジ酸の50倍もあるといわれ人気となっています。
水溶性甘草エキス「グリチルリチン酸ジカリウム」には炎症やアレルギーを抑える効果があるため、にきびや肌荒れ予防や悪化防止に効果的です。
コムギ胚芽エキスの美白作用
美白の大敵、メラニンには大まかに黒(ユー)メラニンと白(フェオ)メラニンに分けられ、人種によって割合が違います。
コムギ胚芽から取り出されたエキスには白メラニンの生成比率を上げる効果がある「グルタオチン」がたくさん含まれています。
この成分の働きにより美白効果を付加しています。