無添加化粧品に使われている成分の安全性は信頼できる?
まず無添加化粧品と呼ばれるコスメの成分表示欄に記載できる条件というものがあるので、それについて解説しておきます。
無添加化粧品の表示ができる条件
化粧品を選ぶときに何を基準に選びますか?
自分の肌に合う化粧品を選びたいときに、「無添加」という言葉にはなんだか肌によさそうなイメージを持ってしまいがちです。
でも、実際によく目にする無添加化粧品という表示にはどんな意味があるのでしょうか。
昨今はアレルギーに悩まされる人が増えていると言われ、敏感肌の悩みを持つ人も少なくありません。
肌が敏感な人にとって、刺激の強い化粧品による肌トラブルは絶対に起こしたくはないものだし、とにかく肌に刺激の無い肌に優しいものを選びたいというのが本音でしょう。
無添加という表示が、何となく肌に優しいものしか使われていないのではないかとイメージされがちですが、実際には無添加という表示基準は薬事法などの法律に特に示されているわけではありません。
その為、現在市販されている化粧品は、各メーカーがそれぞれの製造過程で、ある特定の成分を使っていない事を強調するために記載しているのが現実です。
その化粧品に配合されているものの中に、何らかの特定の成分が配合されていない事を表しているもので、表現自体には明確なルールや規定がないものです。
かつて化粧品の安全性の目安とされていたものに、指定成分があります。
無添加というのはこの指定成分を配合していない事を意味します。
つまりこの表現自体はとても不正確なもので、混じりけのない純粋なモノを意味するわけではありません。
無添加の表示がまるで安全性を強調するような誤解を招きやすいことから、商品のキャッチフレーズに使用することは現在は認められていないようです。
なにが添加されていてなにが無添加なのかを確認するのが大切
無添加を前面に出している製品の場合、なにが無添加なのかがはっきりとわかるように表示されている必要があります。
一例として、その化粧品に合成着色料や香料などを使っていない場合でも、無添加化粧品と表示することは可能です。
合成着色料や合成香料などは肌に刺激を与える可能性があるのであれば配合されていない方が安心なのだとしても、それ以外に肌に負担をかける可能性が指摘されているものが配合されている可能性は十分に考えられます。
万一無添加表示のある化粧品を使用して何らかの肌トラブルを起こした場合、添加されている別の成分に反応した可能性も考慮して、迷わず皮膚科に相談するのがおすすめです。
化粧品の安全性を確認するためにすべての成分が表示されています。
そして、化粧品にどんな成分を使うかは、各メーカーの責任にゆだねられているのです。
ただし、一部の危険なものは使用禁止や使用量の厳しい制限がかかっています。
通常化粧品に使用される成分は、同じものでも他の用途に使用するものよりも精製度が高いため価格も高くなると言われます。
選ぶときに注意したい成分
化粧品を選ぶときに注意したい成分があります。
その一つのシリコンは、化粧品の肌触りをなめらかでスムーズなものにするために多くの製品に使用されています。
特にウォータープルーフの製品には良く使われていますが、肌の表面に幕を張る事で通気性が悪くなり、落とす際には強い洗浄剤を使わなければならないため肌に負担をかけます。
そして石油系界面活性剤も要注意です。エデト塩酸やラウリル硝酸ナトリウムなどの表示名になっており、水と油を馴染ませるために、クレンジングアイテムなどに配合されています。
安価で多くの種類がありますが人体への危険性が指摘されているものでもあります。
さらに防腐剤にも目を向けることが必要です。
パラベンなどと表記されているもので、化粧品を長期間保存する目的に配合されています。
防腐剤の中には天然素材のもの開発されているようですが、安価なパラベンなどが主流となっており、長期にわたって使用を続けることには注意が必要と考えられます。
無添加のイメージに安心しない
無添加という言葉は、何となく肌に優しくピュアなイメージ作りに大きく貢献する力を持ちます。
が、無添加化粧品というのは化粧品の品質そのものを表すものではなく、いわば化粧品メーカーの営業上の表現の一種だと捉えるのが最もわかりやすいです。
アレルギーなどに関連する化粧品の安全性の目安として、かつては指定成分というものが存在しました。
全ての成分が表示されるようになったことで現在この言葉は使用されていませんが、無添加化粧品というのはつまりはかつて使われた指定成分が無添加だという意味です。
そのため、自分の肌に安心して使える化粧品を選ぶときには、何が配合されているかをきちんと購入者自身が確認し、アレルギーなどを起こす可能性のある成分を含まないものを選ぶことが重要です。
無添加の表示の持つイメージで選んでしまうのではなく、あくまでも配合されているものの安全性を確かめる事が大切なのです。
肌に刺激を与えるものは無添加だというのは、肌に安全なものを選ぶときに決め手になるのは確かです。
でも一部の成分だけが無添加だけれど、それ以外に肌が過敏に反応するようなものが配合されていれば意味の無い事です。